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SC州水害は08年以上か=イタジャイ渓谷中心に=16市に非常事態宣言や警報=ブラジリアでは大型火災も

ニッケイ新聞 2011年9月10日付け

 【既報関連】5日から強い雨が降り、8日未明からは土砂崩れなども報告されていたサンタカタリーナ州の水害は、130人以上の死者が出た2008年の水害を上回る可能性が出てきた。警報や被害報告が出ている市や被災者の数は刻々と変わり、予断を許さない状況が続いている。

 イタジャイ渓谷を中心に多くの被害が出た08年の水害時を上回り、過去20年で最悪の水害となる可能性ありとの報道は9日付エスタード紙。G1サイトによると、9日正午までに4万8千人以上が避難所などに身を寄せた他、死者や負傷者、病人も発生。約67万人が何らかの被害を被っているという。
 08年の水害で大きな被害が出たイタジャイ渓谷では今回の雨でもイタジャイ・アス川が増水。9日の水位は12メートル以上上昇。8日に非常事態宣言が出たリオ・ド・スル市では14メートルの水位上昇を見た。
 イタジャイ・アス川流域では、貯水量が限界を超える事や決壊を恐れて水門を開けているダムもあり、ブルメナウでは市内面積の70%で洪水や土砂崩れが発生。
 9日の午前10時半現在、浸水や家屋倒壊で自宅を離れている住民はブルメナウで1万5千人、イタジャイで1647人と報告されている他、ナヴェガンテスで5千軒以上の家屋が全半壊、全州では8千軒以上の家屋が損壊し、6市で電話が不通となっている。
 また、9日正午までに警戒警報発令は、アンジェリーナ、ボカイナ・ド・スル、カサドール、コレイア・ピント、イツポランガなど16市。イリョッタ、ブルメナウ、イタジャイ、アグロノミカ、ガスパルの5市では、水に囲まれて孤立化した地域が出ている。
 土砂崩れなどの被害が出た市は、9日午前7時の38が同11時には49に。自宅から退避した人は4万8千人を超え、何らかの被害を被っている人の数も65市の約67万人。工業生産なども停止状態となっている。
 同州防災局によると、9日11時までにグアビルバ市とリオ・ド・スル市で男性各1人が死亡。水にさらわれケガをした人3人、舟の櫂が高圧電線に触れて感電した人1人、病人39人などの報告もあるが、危険地域は退避が早く、人的被害は予想より少ないようだ。
 一方、既に3カ月降水量ゼロとなったブラジリアでは、大気中の湿度が13%という異常乾燥状態が継続。連邦直轄区では8日、空港や空軍基地に程近い地域とジャルジン・ボタニコ、国立公園の3カ所で火災が発生しており、直轄区内の全消防ならびに空軍兵280人が消火作業中だ。
 大雨と異常乾燥という両極端ともいえる現象が並行して起きるのも、地球温暖化で雨や風の動きが変わってきている事が影響。サンタカタリーナ州では週末には晴れ間がのぞくというが、ブラジリアでは今しばらく降雨の可能性はないという。

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