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SC州水害=被災地の復旧作業開始=91市約80万人に被害=週末から本格的支援も=陸軍や海軍も出動し協力

ニッケイ新聞 2011年9月13日付け

 サンタカタリーナ州の水害地では週末、5日から降り続いていた雨が止んだことによって被害地の本格的な復旧作業が始まり、地域の清掃に加え避難所に身を寄せている約5万7千人への支援が開始されたと11日エスタード紙が報じている。同州民間防衛局によると、今回の水害で3人の死亡が確認されており、何らかの被害を被っている人は91市の約80万人にのぼったという。

 被災地では10日から陸軍や空軍、何百人ものボランティアの人が集まり、同地域の清掃や自宅から避難している人へのサービスが開始された。「イタジャイ・アス川の水位が下がり、これらの人々が自宅へ戻ることに危険性がないと確認されれば、帰宅できるようになる」と同州民間防衛局のエメルソン・エメリン少佐は述べている。
 今回最も被害を受けたのはリオ・ド・スル市で、少なくとも5万人がイタジャイ・アス川氾濫の影響を受け、市内80%の住居が浸水した。9日午後7時頃から河川水位が予想よりも早く引き始めている。
 一方、ブルメナウ市のイタジャイ・アス川の水位が引き始めたことによって民間防衛局は、膨大な量の雨水が到達する下流の同州北部のイタジャイ市へと焦点を当てている。同市では既に19地区が水没、1万7千人が避難、2千人が家を失っている。
 「イタジャイ市はブルメナウ市で氾濫した水が再び川に戻ることによって影響を受けることになる」と同市民防衛局のコーディネーター、エヴェルレイ・ペレイラ氏は述べている。
 ライムンド・コロンボ州知事は10日、イタジャイ市を訪問しており、同州への救助資金1千万レアルの内、150万レアルをイタジャイ市民防衛局に受け渡すと発表した。
 また、国家統合省は3千個のセスタ・バジカ(生活必需品セット)を届けており、再建のために救助資金3千万レアルを出している。
 同州内の学校などは避難所として使用されており、同州政府は州立学校の授業を一時中止している。また被害は国道にも及んでおり、連邦道路警察は、470号線や282号線、280号線、116号線、101号線を使用する際に注意を呼びかけている。
 水害に関する政府の報告書によると、5日から降り続いた雨によって警戒警報発令は37市、大雨によって孤立化した地域は6市にもなった。また1万3925人が家を失い、15万3065人が避難しているという。