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日本祭り=環境に配慮した行事に選定=サンパウロ市議会で正式な認証式=「県人会員の協力に感謝」

ニッケイ新聞 2011年9月14日付け

 7月15日〜17日に開催された第14回県連日本祭り(前田ネルソン実行委員長)が「環境に優しいイベント」と認められたとして、8月16日にサンパウロ市議会で認定式が行われた。野村アウレリオサンパウロ市議や県連の園田昭憲会長、各県人会会員など約50人が出席した。市議会からの「お墨付き」で、早くも来年の開催に弾みをつけた形だ。

 認定基準は、地球温暖化や海水上昇など気候変動の原因とされている二酸化炭素などの温室効果ガスが、1997年に採択された京都議定書の排出基準値内であること。
 サンパウロ州で2014年から温室効果ガスの排出量を規制する法律が施行されることから、日本祭りがその規制の範囲内で行えるかどうかの試金石として、緑の党の野村アウレリオサンパウロ市議が県連に呼びかけ、中南米で唯一認定権を持つグリーンカンパニー(アントニオ・マタラーゾ代表)が調査を開始した。
 ゴミの排出量や分別・処理方法のほか、温室効果ガスの吸収源となる植樹活動を総合的に判断した結果、環境に配慮したイベントとして認められた。
 式典では野村サンパウロ市議が日本祭りで排出されたゴミの量を種類別で発表し、処理方法などを写真で紹介。2千本の植樹作業を行った点にも触れ、基準に照らして環境に配慮していることを確認した。
 その後、日本祭り全体の認定証が園田会長に授与され、「環境面で持続可能なイベントとして認められた。日本文化を紹介し、県人会員の結束を強める貴重な場、これからも継続していきたい」と語った。
 また、ブースを出店していた45都道府県のうち出席した23県の代表が認定証を受け取った。広島県人会の大西博巳会長は、「ゴミの分別や食用油の処理が徹底できたのは県人会員の協力があったから。一人ひとりの努力に感謝したい」と今回の認定を喜んだ。