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アルツハイマー=発病で家族の生活も変化=介護のため辞職は30%
ニッケイ新聞 2011年10月5日付け
TNSリサーチ・インターナショナル研究所の調査によると、痴呆などの症状が表れるアルツハイマー患者がいる家庭では、発病により生活が大きく変わると2日付エスタード紙が報じた。
身近な人が自分自身を失っていく様を直視しなければならない上、介護のために仕事の量を減らした人は78%。調査に協力した300人の介護者が介護に費やす時間は平均8時間以上。30%は、介護に専念するため仕事を辞めたという。
回答者の中には、兄弟が遠くに住んでいるために就職や結婚を諦めて介護中という人もおり、患者のケアと共に、介護者の精神的、肉体的な負担軽減や支援の必要が再確認されている。
アルツハイマーや老人性痴呆の患者を抱える家族同士の連絡組織や、患者や家族支援のための社会的な取り組みの不足が深刻なブラジルだが、サンパウロ市では、Abrazと呼ばれる組織が毎週月曜日と金曜日の午前中、同病の実際と介護についての指導や支援を行っている。
同病の進行を食い止めるには薬の使用が一般的で、薬を使わず治療している例は2割程度。Abrazのメールアドレスはabraz.sp@gmail.com.