ニッケイ新聞 2011年10月22日付け
千葉ウーゴさん(60歳)は1951年、千葉力さん(ちば・つとむ、岩手県出身)とシズエさん(神奈川県出身)の間に福博村で生まれた、生粋の福博村系2世。1990年ごろまで野菜と兼業養鶏をしていたが、うまく行かなくなり、コチョウランの栽培を始めた。ラン栽培を始めた理由は、養鶏業界の景気が悪くなったことのほかに、父がラン好きだったこと、このころからランの苗が出回り始めたこと、人に勧められたことなどが挙げられる。
鶏舎をラン栽培に利用することはできず、壊して新しく鉄筋のハウスを建て直した。最盛期の9月から10月に、コチョウランの鉢物を月に約1000鉢、切花は3本を束ねて約20個の花をつけたものを800束出荷している。まきをたいて温風をハウス内に送る装置を配備し、近代的な施設栽培をしている。
妻と2人で栽培しているが、残念ながら2人の娘さんに家業を継ぐ意志はないという。治安が悪い事もあって、千葉さん夫婦は将来、スザノの町に住むつもりだという。