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マットグロッソ七夕祭り=(上)=大成功! 約3万人が来場=州主催、総領事館後援で=バルボーザ知事「継続して実施を」

鏡割りの様子

 「O Japao esta mais Chapa e Cruz do que nunca(日本もクイアバ市民の仲間入り)」—。マットグロッソ州クイアバ市のサントス・ドゥモン広場で9月30〜10月2日の夜、『第一回七夕祭り』(Festival do Japao Tanabata Matsuri)が開催された。冒頭のスローガンが桜の花や鳥居でデザインされたパネルに踊り、中央舞台を中心に、七夕飾りと鯉のぼりで彩られた夜空の下、3日間で約3万人の来場者を迎えた。同州、在聖日本国総領事館、宮城県人会、地元日系団体が力をあわせた取り組みを2回にわたり報告する。
 州政府観光局・文化局、同地在住の日系人で構成される「第一回マットグロッソ州日本七夕祭り実行委員会」(尾崎堯実行委員長)の共催。在聖日本国総領事館、クイアバ市、同州議会、宮城県人会、同州野球ソフトボール連盟が後援した。

七夕飾りが夜空に舞った会場

 昨年12月、大部一秋総領事がクイアバ市を訪問したさい、日本文化イベントの開催を提案したことがきっかけ。
 宮城県人会の中沢宏一会長が、約5年前から交流があった同州サンジョゼ・ド・リオクラーロ市の渡辺パウロ市長(宮城県系二世)の仲介で、同州に複数の交流事業を提案していたという動きがあり、地元コロニアも開催に賛同、実施の運びとなった。
 州政府が10万レを提供、パンフレットやポスター、うちわ、自家用車に貼るステッカーなどを作成して大々的に宣伝。州・市を挙げての一大イベントとして開催される格好となった。
 麻州連邦大学オーケストラの演奏による日伯両国の国歌斉唱で盛大に行なわれた開会式で尾崎実行委員長は、「本イベントは、地元コロニア連携の強化にも繋がった。商社などの民間企業や文化の交流などを通し、さらなる日伯親善を図りたい」と述べた。
 バルボーザ知事は、同州での日系人の貢献を賞賛し、「これをきっかけに日本と州の関係を、ビジネス面、文化面で大きく発展させたい」と力を込め、「同様のイベントを他の市でも開催できれば。州と市の正式行事に登録し、継続していく」と宣言した。
 その後来賓全員が、この日のために作られた黄色の半被を着て鏡割り。
 和太鼓やYOSAKOIソーラン、沖縄太鼓、カラオケ、盆踊りやマツリダンス、武道の実演などのアトラクションが次々と披露された。
 地元グループのほかカンポグランデ、プ・プルデンテやロンドリーナからも日系団体が駆けつけ、大いに舞台を盛り上げていた。
 大部総領事は、「これほど盛大に行われるとは夢にも思わなかった」と感激した様子を見せ、宮城県人会や地元コロニアの献身的な働きを褒め称えた。(つづく、田中詩穂記者)