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アルゼンチン=現職大統領の再選決まる=ラ米初の女性での快挙=景気回復や貧困対策後押し=ブラジルとの貿易などの問題も

ニッケイ新聞 2011年10月25日付け

 採点結果を入試そのものや入試の参考数値とする連邦大学が増えたことを受け、22、23日に行われた今年の国家高等教育試験(ENEM)は申込者が約530万人を記録したと、24日付伯字紙などが報じた。
 エスタード紙によると、今年度のENEMの申込者の総数は536万6780人。その内訳の中でもひときわ目立つのは21歳以上の受験者で、全体の46%にあたる約240万人。30歳以上の受験者の数も77万5千人に上る。
 こうした受験者の高齢化の理由としては、当該年齢の時に義務教育を受けられなかった成人のための教育プログラム(EJA)受講者が増えたことが挙げられる。特に北部のロンドニア州やロライマ州においては全受験者の20%以上を占めている。
 また、本来の受験対象の高校最終学年より1、2学年若い学生が次年度以降の受験準備のための腕試しで受験するケースも約55万人を数えた。
 だが、当日の実際の受験者は申込者総数の76%にあたる約400万人。これは、一部の受験者がENEMの結果を考慮しない州立や私立の大学に志望を変えたことなどが理由としてあげられる。受験者からは徴収される受験料は35レアルだが、71%が免除されていることや、ENEMを実施するための諸経費値上がりもあり、欠席者が出たことで無駄になった経費は6370万レアル、受験者一人あたり45レアルの損失となる。ENEM運営上の今後の課題の一つは欠席者の削減と言える。また、試験問題の事前の流出や印刷ミス、受験番号や受験地をめぐる整備不足の問題なども以前から課題としてあげられている。
 だが、今年度の試験の内容は概ね「進歩した」ととらえる向きが多い。2日目に実施された作文のテーマは「ソーシャル・ネットワーク」で、インターネット社会の是非を問うものであったが、これまでブラジル国内における政治や社会についてのみに終始しがちだったテーマより遥かに今日的で現実味があるとして受験者から好評を得ていた。