ニッケイ新聞 2011年10月25日付け
サンパウロ市における飲酒運転違反者の累計が、昨年1年間の総数を現時点で32%上回っていることが軍警の発表で判明した。24日、フォーリャ紙が報じた。
軍警の発表によると、10月18日の時点で、飲酒運転の疑いで路上検査を受けた運転手の数自体は2653人で、昨年1年間での4258人を下回ってはいる。だが、飲酒運転にあたる、呼気中1リットルにつき0・34ミリグラム以上のアルコール濃度が実際に認められた者は、昨年の数字を上回る1167人に上り、割合も全体の40%を超過。昨年は検査者全体の20%の879人。今年に入りいかに飲酒運転の割合が急増したかを示している。
今年7月から9月のサンパウロ市では、少なくとも4人が飲酒運転の車にぶつけられ死去。22日にも、酔った銀行員がマルジナル・ピニェイロスの中央分離帯で作業中の庭師2人を殺害させたばかり。
この事態を受け、軍警交通課長のパウロ・オリヴェイラ氏は「深夜のタクシーの乗車拒否や早朝の交通機関の不足が、自家用車の飲酒運転につながっている」とし、改善のための対策を促した。