ニッケイ新聞 2011年10月26日付け
南大河州で双子を妊娠中の妊婦が、破水後3日も待たされた上、534キロ先の町の病院まで7時間かけて運ばれるという信じられない事態が発生した。妊娠7カ月で破水が起きた妊婦は20日、居住地である同州南部のサンタヴィトリア・ド・パウマールの公立病院に駆け込んだが、病室に空きがなく、23日にノヴォ・アンブルゴの病院に運ばれてから分娩作業が行われた。男児の双子と母親は別々の集中治療室に入院中だが、なぜ3日も待たされたのか、近い病院に空きはなかったのか、公共医療の実態はと疑問は募るばかり。25日からは21州の統一医療保険システム(SUS)関連医達がスト入りしており、庶民はうかうか病気にもなれない。
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24日に落成したマナウス市のネグロ川大橋は、同地の工業を発展させるという役割があるのはもちろんだが、ブラジル内最大の斜張橋としても魅力的だ。同タイプの橋ならサンパウロ市のオクタヴィオ・フリアス・デ・オリヴェイラの扇状のラインも美しいが、川の水面に長い脚でそびえ立つネグロ川の持つ立体感はやはり壮観。こういう大きな橋ができると日本でも必ず話題になるものだが、ブラジルのこうした橋はとにかく角度のセンスがいい。やはりこういうスケールの大きさは国土の広い土地柄で育った影響が出る気がする。いずれにせよ、国内旅行の楽しみがこれでひとつ増えた!