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第52回海外日系人大会=「強めよう日本との絆」=文協から3提案を発表

ニッケイ新聞 2011年10月28日付け

 海外日系人協会(田中克之理事長)主催による「第52回海外日系人大会」が26日、東京・憲政記念館で開催された。半世紀にわたる日本と日系社会を結ぶこの催しには、約200人の日系人代表が全世界から集まった。「強めよう日本との絆 国難に立ちかう日本と海外日系人社会」をスローガンに26日から3日間、一連の行事が行われ、各国の東日本大震災募金キャンペーン、在日日系人の被災地救援活動や義捐金活動の報告がなされた。
 26日は秋篠宮同妃両殿下がご臨席のもと、海外参加者歓迎交流会が行われた。27日は代表者会議、28日は全体会議や第8回海外日系文芸祭などが行われる。
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 今大会で、ブラジル日本文化福祉協会の木多喜八郎会長は以下の3つの提案を行った。
(1)「伯日両国間における広範囲な査証免除協定の締結を促進する」
 両国間のハイレベル当局者間での協議がすでに進行中とは承知しているが、ビジネスマンの往来中心の交渉と聞き及んでいる。文協としては、観光客の往来も両国にとって大変重要であり、その分野における査証免除が締結されることにより、互恵関係が強化されることを確信する。
(2)「日本企業の窓口として協力体制を整える」 
 BRICsと呼ばれて以来、日本の注目度が高まり、進出は目覚しい。予期せぬ円高により、工業製品の輸出が停滞しており、多くの企業は海外に生産拠点を移すことを検討中だ。様々な分野で新たな補完関係が模索されており、ブラジルは名実ともにさらに日本のパートナーとしての地位を確保できる。
 文協には個人・法人会員中に数多くの実業界で現役活躍している企業家がいる。ブラジルに関心を有する日本企業に対して進出情報を提供するなど、特別委員会を任命して対応できる。信頼できる「窓口」になれる。
(3)「文化交流の場においても従来に増して〃窓口〃となる」
 ブラジル問題専門家の更なる人材育成が迫られている。語学といい、政治経済といい、専門家は一朝一夕では育たない。ブラジルにおいても元留学生・研修生をはじめとして、多くの人材が育成されている。文協は、一般大学生や進出企業の社員の留学・研修につき、様々な情報を提供する窓口としての役割を担うつもりだ。
 ブラジルで14年にサッカーW杯が開催されるので、サッカー留学熱も再燃している。信頼できるクラブやサッカー学校の紹介など、スポーツ振興の面でもお手伝いさせてもらう。
【まとめ】
 文協はボランテイアによる特別委員会を設けて様々な問い合わせに対応し、共通の利害関係を有するブラジル側の企業を紹介する。この特別委員会は日本側の需要に応えられる体制を整え、様々な分野における専門家や企業、団体、政府機関等を紹介できるようにする。日本の学生、企業若手社員の留学、研修の手伝いもする考えだ。
 百周年を迎えた伯日関係において、ブラジル日系社会は、日本側のニーズに応えることのできる信頼性あるパートナーとしての存在を強めていくつもりだ。