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東西南北

ニッケイ新聞 2011年11月2日付け

 10月22、23日に行われた国家高等教育試験(Enem)の問題漏洩事件で、セアラ州学生が10月31日、試験そのものか漏れた13題を無効とするよう、同試験実施責任者の国立教育研究院(Inep)院長に訴えるデモを行った。画用紙に手書きの抗議文には、InepのepをERRO de PROVAと置き換えたものもあり、思わず苦笑。28日には、間違っているの意味の〃エンガナード〃とEnemを絡め、〃エネンガナードス〃という集会を開き、3年連続のミスを揶揄などの記述もあり、学生達のセンスに脱帽! クリストス高校の生徒以外の320人にも問題が流れていた可能性ありとされ、セアラ州連邦地裁は10月31日、13問を全国で無効とする判断を下したが、教育省は控訴の意向だ。いずれにしろ不公平だが…。
     ◎
 ルーラ前大統領の喉頭がんが発表されて4日ほど経つが、伯字紙は連日大きな紙面を割き、大特集を続けている。世界的にも「影響力の大きな政治家」として認知されている前大統領だけに当然と言えば当然だが、ルーラ家における癌の歴史の系譜や、学生時代の理科実験室を思わせる人体解剖図にも似た図での病状説明などを読むと、関心を寄せる人々に、より具体的かつより分かりやすく伝えようとしている伯字紙の工夫が見えて興味深い。前大統領の闘病中はこの状態が続きそう。