ニッケイ新聞 2011年11月8日付け
シンポ「人文研を考える」は3時間以上に及ぶ長丁場だった。色々な人が盛んに発言していたが、的を射ていないように思える発言もあり、迷ったものの、途中で退席してしまった。
特に最初、3人のパネリストが長々と見解を述べた後、鈴木所長が、おさらいするかのように人文研の課題を挙げ、再度それに対する意見を求めた。
パネリストがきちんと現状と課題をとらえ、それに対する意見を述べていたなら、そんな元に戻るような発言はなかったはずだ。
今後ブラジル社会との融合を目指す人文研の担い手として求められるのは、ポ語も堪能な人材。「人文研の存在はブラジルにとって重要」と口を揃えた二世のパネリスト達は、ブラジル社会で活躍する重鎮ばかりだ。
若手が今後人文研を引っ張るには、重鎮の助言が不可欠だろう。人文研の研究を評価しているならなおのこと、彼らのような二世にこそ、パイプ役になってほしいと思う。(詩)