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医学部生のレベルに懸念=半数はレントゲン読めず?
ニッケイ新聞 2011年11月11日付け
サンパウロ州地方医師協議会が医学部最終学年生を対象に行った試験の結果、受験率は僅か16%で、正解が60%未満の学生が46%もいたと10日付伯字紙が報じた。
同協議会による試験は2005年に始まったもので、初年度は対象者1900人の52%に当たる998人が受験したが、今年の受験者は2500人中418人。
サンパウロ総合大学医学部からは1人も受験していないなど、この試験だけで全体の学力を測る事は不可能だが、60%以上正解は418人中227人という数字は、全体のレベルはもっと低い可能性も示唆する。
試験は9診療科120問からなるが、最も基本的な内科や産科、小児科の問題でも43・5%、45・9%、40・7%の間違いがあった。
中には、新生児が高熱を出し、それが続く場合は重度の感染症を起しているといえるか否か、喉の炎症に使えない薬品はといった設問のように、60%以上が間違えた問題もあったという。
ブラジルでは医師になるための国家試験が無く、サンパウロ州地方医師協議会が行っている試験も自由参加であるため、医学部毎のレベルや学生自身の実力を測るのが困難だ。大学によっては、2年毎に試験を行って、学生の学力向上を図っているところもあるが、6年間の試験の結果を総合して見た場合も、正解率が60%未満の不合格者は46・6%というから、改善は進んでいない。
熱を出して駆け込んだ病院でレントゲンを撮ったが、少なくともサンパウロ州の新米医師の半分は写真を読めない可能性ありなどと考えると、医学部教育の改善は急務だ。