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東西南北

ニッケイ新聞 2011年11月18日付け

 ブラジルの今年の経済成長見通しが下方修正され、最新市場調査では3・16%の予想。一方、景気後退必至の欧州では、ブラジルからの旅行客を見込んだスイスで12月からポ語によるスキー教室開催などのニュースもある。欧米諸国が新興のBRICS諸国に様々な意味で期待との報道も、ユーロ圏の第3四半期の経済成長は約0・2%との実態から見て当然といえば当然だが、いかにBRICSでもこれまでのような羽振りの良さは期待できなくなってきた感が…。
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 サルは優しくなかった—。13日にサンパウロ州ソロカバの動物園でサル島に近づいて攻撃された男性のぼやきだ。酔った勢いでサル島を囲む堀に飛び込み、水際に集まったサルに噛まれたり引っかかれたりした男性は、血を流しながら逃げ出した。暑かったから水浴びしようとしただけというが、サルからみれば巨大な侵入者への必死の防衛?
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 ルーラ元大統領の剃髪写真がブラジル内の話題を独占中。もともと、ひげをトレードマークにした国家主席自体がかなり珍しかったため、そのインパクトはなおさら大きかった。ただ、そこは国民から深く愛された同氏のこと。普通だったら痛々しく見えてしまいがちな写真なのに、まるで「みんなで一緒に戦おう」と奮い立たせるようなパワーさえ感じさせる。こういう役者的なカリスマ性こそ政治家の鑑か。