ニッケイ新聞 2011年11月19日付け
にっけい文芸賞の散文賞に選ばれた『ガリンペイロ(採金夫)体験記』の著者杉本有朋さんの妻千尋さんは、本誌の取材に「昨年は今日明日の寿命かと思うほど病状が悪化した。今回立派な賞をもらえ、ただ『間に合ってよかった』という気持ち」としみじみ語った。同書は会場でも販売され、15冊を売り上げるほどの関心ぶりを見せた。太陽堂、ニッケイ新聞、文協史料館、図書館でも販売(60レ)している。
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14日にあった横浜市議の歓迎会で小粥康弘議員(44、民主党)は「若者にはもっと外に出てほしい。日本にはないものが残っているブラジルで、短期間でも滞在するようなプログラムを考えたい」と話した。近年は生きる意欲を失い生活保護を受けている若者も多い日本。異文化ながら同じルーツをもつ日系家族でホームステイなどをすれば、彼らがより広い視野を持てるのでは—という期待だ。確かに、一度だけの人生、狭い世界だけにとどまるのはもったいないですよ—と同じ若者として同世代の人に言いたい。