ニッケイ新聞 2011年11月22日付け
ブラジル日本商工会議所(近藤正樹会頭)主催の11月の定例懇親昼食会が11日、サンパウロ市のインターコンチネンタルホテルで開かれ、トカンチンス州のジョゼ・ウィルソン・シケイラ・カンポス知事が「トカンチンス州投資誘致」と題して講演を行った。
カンポス知事はこれまで日本企業への投資の誘致などで6回訪日し、連邦下議時代には日伯議員連盟にも参画したとして、自身と日本との関係を紹介した。
同州は国の中東部に位置し、数百キロの高速道路を整備しているため「州内、他州間の交通の便がよく輸送インフラが優れている」と説明。
これまでJICA、国際協力銀行(JBIC)から農村支援や農業振興、環境保護政策等で多大な支援を受けたとし「今後も穀物やエタノール生産、セラード開発で日本との連携を望んでいる」とのべた。
同州はサトウキビを利用したバイオエタノール生産工場を有しており「化石燃料から人類を解放し、クリーンエネルギーを生産・販売することは非常に意義のある事業」とアピール。
また、肥沃で広大な農地が開発されており農業や鉱業など様々な分野でポテンシャルがあるとして、現在日系家族は州に約260家族と少ないため「今後世界は各種食料不足に陥る。日本の技術、人柄は州の発展に必要」と今後の日本人技術者の入植や投資を呼びかけた。