ニッケイ新聞 2011年11月23日付け
【既報関連】リオ州沖カンポス堆積盆地フラーデ油田からの原油流出はほぼコントロールされ、海面上の原油の帯も、22日には2平方キロ程度まで縮小と22日付伯字紙サイトが報じた。
国家石油・天然ガス・バイオ燃料監督庁(ANP)によると、18日の時点ではまだ12平方キロほどあった海面の原油の帯は、4日間で6分の1に縮小。13日に届いた処理用の泥注入と、15日に行われたセメントによる封鎖作業が功を奏したようだ。
一方、国立再生可能天然資源・環境院(Ibama)は21日、シェブロン社に対し、環境破壊を理由とする罰金5千万レアルを言い渡した。リオ州環境局のカルロス・ミンク局長は、罰金の半額を今回の事故で被害を受けた地域の回復と保全に当てたい考えだ。
また、原油流出対応用の資材の不備や情報隠匿などに対するANPからの罰金3件は、各5千万レアルが上限。連邦警察やIbamaの調査で罰金が増す可能性は強く、リオ州も1億レアルの賠償請求を行う意向だ。
シェブロンは世界4位の石油大手だが、ANPは、今回の事件への対応不備などを理由に、岩塩層下の掘削への参加資格取消しも検討している。