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母親が10歳の子に火=記憶の飛んだ泥酔体罰

ニッケイ新聞 2011年11月24日付け

 泥酔した母親が、体罰として10歳の息子の体に火をつけ、重傷を負わせたと23日付エスタード紙が報じている。
 事件が起きたのはサンパウロ市東部のヴィラ・エスペランサで、23日午前2時50分頃、近隣住民から子供の叫び声がすると通報を受けてかけつけた警察が、大火傷を負った少年を乗せ、救急病院に向かう男性と出くわした。
 男性は少年の養父で、酔っていたため警官が少年を病院に運んだが、少年は警官や病院の看護婦に、「母親に火をつけられた」と証言した。それによると、ソファーを破ったことに激怒した母親が、アルコールを浴びせた上に火をつけ、トイレに押し込めて、鍵も閉めたという。少年はすぐさまシャワーの蛇口を開いて火を消したものの、体の27%に2度から3度の火傷を負った。
 警察はその後、自宅にいたサンドラ・ゴメス・バセラール容疑者(35)の身柄を拘束したが、動じる様子はなく、泥酔の影響か、息子の容態を気にかける状態にはなかったという。また、息子が火傷をした際は寝ていたという養父は、車で病院に連れて行く際もいつ事故を起こしてもおかしくないほど酔っていたが、警官には「子供を助けてくれ」と頼んだという。
 警察の調べに対し、バセラール容疑者は、火傷は「事故だった」と容疑を否認している。近所の住民の話では、バセラール容疑者宅の脇の通りには常に酒の空き瓶や空き缶の詰まったゴミ袋が置かれており、周囲の注目を集めていたという。

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