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ニッケイ新聞 2011年11月24日付け

 今回の一時帰国中、スリナムとベネズエラに住むブラジル人を視察に訪れた篠田カルロスさん。スリナムには5年前をピークに金の採掘のため多くのブラジル人が渡り、現在2万人いるとか。赤道に近いため一年中暑く「衣食住の環境が悪く、健康問題も懸念されている」。また、15歳以上の子供はスリナムの学校には入れないそうで、「そういう子供に対し、日本と同様、ブラジルの初等・中等教育課程を短期で学べる学校が必要になる」と話していた。
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 自閉症児療養学級「PIPA」が取り入れている薬物に頼らない生活療法はブラジル社会からも注目を集めており、援協にとっては公益団体としての認可継続のための大きな要となる事業。来月3日の発表会には連邦政府、州、市の関係者にも招待状を出しており「本来なら国が行うべき事業。今後政府の理解と支援を要請していく必要がある」と坂和三郎副会長。来年からは元JICAシニアボランティアの三枝たか子さんが再び来伯、教師の養成などに力を入れていくとか。
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 先月末、家屋に侵入した強盗との撃ち合いで黒木穣さんが亡くなったスザノ福博村で23日午前7時ごろ、再度の強盗事件。賊二人は家人が鳴らしたサイレンを止めるよう冷静に指示、2千レアル、車両を持ち去った。黒木さん事件からわずか1カ月、犯人も捕まっていない〃無法地帯〃。「村を挙げ治安向上を」との声もあるようだが、諦観も漂っている様子…。