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トラック通行新規制前倒し=現状の問題の解決なしに
ニッケイ新聞 2011年12月1日付け
サンパウロ市マルジナル・ド・ピニェイロスなどで、トラックの通行規制の時間帯が午前4時から午後10時までに拡大される。11月29日付エスタード紙が報じている。
規制の適用は平日のみで、規則時間が変わるのは、マルジナル・ド・ピニェイロスとバンデイランテス大通り。これらにつながるアフォンソ・デスクラグノールやジョルナリスタ・ロベルト・マリーニョなどの大通りも対象になる。これらの通りでは昨日まで午前5時〜午後9時までの規制がとられていた。また、モルンビー地区の道路も通行規制の対象だが、こちらは午前5時〜午後9時までの規制となる。
この新規則は当初12月11日からの実施と発表されていたが、11月29日午後、市が突如前倒しを発表した。
サンパウロ市の交通技術公社(CET)によると、運転手が新しい時間帯に慣れるための猶予期間を与え、規則を遵守しなかった運転手に85・12レアルの罰金と免許証(CNH)の4ポイント減点が科されるのは8日以降になるという。
CETの技術者の話では、トラックの通行規制を導入して以来、規制開始直前の明け方はトラックの通行が集中して渋滞が起き、朝のラッシュがピークとなる時間にも影響を及ぼしているため、規制撤廃を訴える声があがっているという。規制時間が終わった直後の夜の時間帯でも同様の渋滞が起こっている。
また、サンパウロ貨物輸送業者組合会長は「マルジナル・ド・チエテでも規制が始まるとの報道以来、市長に話し合いを求めて来たがずっと応じないので、6日に組合会議を開いて今後の対策を決めるつもりだ」と語っており、トラック業界の意向が考慮されない状況に不満を抱いている。