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国際空港に新ターミナル=休暇中の混雑など解消へ
ニッケイ新聞 2011年12月2日付け
今月20日から、サンパウロ州のグアルーリョス国際空港に新たなターミナルが誕生する。1日付でエスタード紙が報じた。
新ターミナルは、第1・第2ターミナルから約2キロ離れたところにあった、VASP社の貨物格納庫の跡地になる。
「リモート(離れた)ターミナル」と呼ばれるこの新ターミナルは、ブラジル空港インフラ業務公社(Infraero)主導の下、8600万レアルの総工費で今年7月に建設がはじまったが、連邦検察庁が建築を手がけるデルタ社との契約を疑問視したことで9月に連邦地裁から工事差し止め命令が下ったが、Infraeroが上告して工事を再開するなど、波乱含みの建設過程でも知られていた。
正式な工事の終了予定は1月だが、民間航空局(SAC)が「完成前から操業をはじめる」と発表していたのを受けてのオープンとなる。
このターミナルの収容人数は年間550万人だが、来年末までには隣接のトランス・ブラジル社の格納庫跡地まで拡張され、収容人数も年間800万人に拡大される。同ターミナル開業で期待されるのは、グアルーリョス空港の混雑の解消。2010年の同空港の利用客は2680万人で、公式収容人数の2050万を大幅に超えていた。
また、新ターミナルはレストランやトイレのほか、15分の無料Wi—Fi利用コーナーも設置など、サービスが充実しているが、国内線専門のため、免税店はない。同空港で離着陸する便の60%以上は国内線だ。
また、「InfraeroがGol社に新ターミナルへの移動を要請した」との声があるが、新ターミナルで営業する航空会社についての正式発表は行われていない。