ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 今度はピメンテル開発相=ミナス州での疑惑が噴出=会社の急成長や巨額の献金

今度はピメンテル開発相=ミナス州での疑惑が噴出=会社の急成長や巨額の献金

ニッケイ新聞 2011年12月10日付け

 共同経営だったコンサルタント会社が短期間に巨額の収益を上げたことで疑惑が生じたフェルナンド・ピメンテル商工開発相が、昨年の下議選でミナス州検察局が疑惑追及中の会社から大口献金を受けていたことが判明したと9日付エスタード紙が報じている。
 03〜08年にベロ・オリゾンテ市長を務めたピメンタル氏は、市長退陣後の09年に前任市長と共同でP—21コンスルトリア社を立ち上げた。この会社と契約を結んだのは、ミナス・ジェライス企業組合(FIEMG)、QAコンサルティング、コンヴァップの3社と北東伯の飲料会社ETA社で、P—21社はコンサルタント料として100万レアル、40万レアル、51万4千レアル、13万レアルを受け取っている。
 最初に疑惑が取り沙汰されたのはピメンタル氏が市長退任直前に契約を結んだFIEMGで、8日付エスタード紙は、同組合が担当したプロジェクトによって受けた損失は少なくとも3億レアルとの連邦会計検査院の報告を掲載している。
 また、QA社はピメンタル氏が市長在職中の05年、コンヴァップ社は退陣後の10年にベロ市の事業を担当し、17万3800万レアルと9万5300万レアルの支払いを受けており、検察は契約に至った経緯と不正の有無を調査中だ。
 また、ピメンタル氏は昨年の下議選に出馬しているが、選挙高等裁判所に申告した献金総額は870万レアルの内、200万レアルが、ベロ市との事業契約で疑惑が浮上している建設会社のカマルゴ・コレイア社からのものだったという。
 カマルゴ社に対する疑惑は、サンタバルバラ・エンジェニャリア社とコンソーシアムを組んで請け負った、ベロ市南部カフェザル地区のファヴェーラ改装プロジェクト「ヴィラ・ヴィヴァ」での水増し請求など。
 1億6590万レアルの契約は正規の入札を経て行われたというが、この額で行けば、36平方メートルのアパート1軒が20万レアルの計算になり、市場の常識をはるかに超える価格となる。
 カマルゴ社は、ピメンテル氏が市長選で再選された04年にも献金を行っているが、この時の献金額は10分の1の20万レアルだった。
 野党側は倫理委員会への召喚を要請したが、政府は釈明を要請するレベルに留めることに成功。汚職事件による大臣辞任が相次いでいるジウマ政権だが、ピメンテル氏は労働者党所属でジウマ大統領の友人でもあり、政府にとっては手痛い疑惑の浮上となっている。