ニッケイ新聞 2011年12月14日付け
モラロジー研究所が1日に発行した「ブラジルに流れる『日本人の心の大河』」(モラロジー出版、303頁、1700円)の著者、丸山康則氏(86、長野)が先月24日夜、出版記念パーティーをニッケイパレスホテルで開き、取材協力者ら約20人がお祝いに駆けつけた。
ブラジル関連の書籍としては「ブラジル百年に見る日本人の力」(08年)「ジャポネース・ガランチード」(10年)に続く3作目。
アマゾンでの農業開発の歴史に焦点を当てた「アマゾン物語」、各地に住む日本人を訪ねた「ジャポネース・ガランチード」、日伯の懸け橋となる人物や団体を取り上げた「日本とブラジルをつないで」の3部構成となっている。
出版記念会で丸山さんは、訪問地や人物をスライドで紹介しながら、取材時のエピソードを話し、会場は聞き入った。
同書に登場する農業経営者の下坂匡さん(75、福島)は「自分の足跡を日本語で残してもらえることは嬉しい」と笑顔を見せた。
丸山教授は「取材でお世話になった人に再び出会えて嬉しい。ブラジルに生きる日本人の奮闘は日本復興への応援歌となるはず」と明るく語っていた。
江坂雅雄さん(78、滋賀)は「私はブラジルで半世紀を暮したが、知らない世界があることを教えてくれる。4、5冊目も楽しみ」と丸山氏に次回作も期待した。