ニッケイ新聞 2011年12月15日付け
15日より、現状時速120キロ制限のイミグランテス道の一部で、スピード規制区間が拡大される。10日付伯字紙が報じた。
サンパウロ州公共運輸サービス規制機関(Artesp)による新規制は、霧がかかった日などのアンシエッタ道とイミグランテス道の事故防止策の一つだ。スピード規制変更の対象となるのはイミグランテス道の39〜56キロ地点で、最高速度が時速120キロから時速100キロに制限される。同地点ではこの9月に自動車300台の追突事故が起きた。
スピード規制は43〜56キロ間で既に行われていたが、今回は追突事故が起こった地点を含む形での実施となる。15日から1週間は移行期間で、22日からの違反には罰金が科される。
この他にも、43〜48・6キロ地点での車間距離が100メートルに満たない場合、最大時速を40キロに制限することや、車間距離が短い場合にトラックなどの商用車による追越しを禁止する規制なども行われる見通しだ。
この規制変更は、16日から始まる、夏の交通取締り計画(オペラソン・ヴェラン)開始に1日先駆けて導入される。夏の間はアンシエッタ道やイミグランテス道の交通量が最も多いときで、クリスマスの走行量は25〜37万5千台、年末年始は5〜7万3500台、カーニバル期間中は3万9500〜5万8千台と予想されている。
また、14日付エスタード紙によると、全長2万2千キロのサンパウロ州道にはこの夏、約1100の規制装置が配置されるという。モアシル・マチアス道路警察広報担当官によると、サンパウロ市から州道への全ての出口に呼気中のアルコール検出器を配するほか、スピード違反取締り用の固定レーダー535台、ナンバープレートとスピード読み込み用の固定レーダー40台、またスピード違反や窃盗などの前科の有無と車の登録状況を確認するためのタブレット型コンピューターを350台設置する。また、現時点ではまだ実験段階ではあるものの、同様の機能を備えた移動式レーダーも62台設置する予定で、州道の監視体制は過去最大規模となる。