年末販売は伸び悩みか?=ここ4年で最低の予想=借金抱えて買物の消費者=9月の負債89億レ膨らむ
ニッケイ新聞 2011年12月20日付け
サンパウロ商業協会(ACSP)が、クリスマス商戦を含む12月の売上げの伸びを昨年同月比2%に下方修正したと18日付エスタード紙が報じた。この予想が的中すれば、1・7%の伸びに終った2008年に次ぐ最低の実績となる。
ACSPが販売予想を下方修正したのは、全国の小売商店主が9日に年末商戦の売上げ見込みを6・5%から8・5%増に上方修正して僅か1週間後。欧州経済危機表面化前の9月には5%とされていた12月の売上げ予想は、半分以下に引下げられた事になる。
「2010年のような活気はもうない」というACSPのエコノミストのマウセル・ソリメオ氏は、好調だった昨年を基準とするから伸びが小さいだけで、決して悪い成績ではないとしつつも、売上げは期待ほど伸びておらず、在庫も増えていると漏らす。
ACSPによれば、分割払いなどのための情報照会数は12月上旬、昨年同期比1・9%の伸びに留まった。11月は1・1%増だったから、政府が打ち出した工業製品税引下げなどの景気刺激効果は余り出ていないようだ。
照会数の伸びが特に小さいのは小切手で、昨年同期比0・4%の増。分割払いは売上げの51%で、一括払いはここ4年で最多。しかも、その42%が現金払いで、昨年の36%を上回る。クレジットカードやデビットカードでの一括払いは25%と19%で昨年並みだが、小切手や特定の店が発行したカードの使用は減っている。
この傾向は、消費者の購入金額が小さくなっている事や、ローンの返済が90日以上遅れる債務不履行など、様々な形の借金や負債を抱える人が増えている証拠だ。
分割払い減少には金融機関の審査の厳格化なども影響しており、昨年は3・1%だった債務不履行が10月には4・7%まで増えた事を知る人々は、失業率が上がり来年の所得予想が落込むような事態が生じれば、債務不履行が更に増えると懸念している。
消費者の負債額は、8月から9月に1人当たり48レアル、国民総計では89億レアル増えた。消費者の抱える負債は2009年1月以降膨らむ一方で、銀行や金融機関への借金は1人平均3772レアル、年収に占める割合も昨年12月の39・2%から43・2%に増えているという。
現在は仕事も安定しており所得も向上、来年の最低賃金は14%引上げられ、市場資金が不足すれば中銀が預金準備金を取り崩す事もできるなどの事情を反映し、消費者信頼指数は依然として高いが、今月受け取る13カ月給の半額分は借金返済に充てるという堅実な消費者は36%。13カ月給が出るからと気を緩めて消費に走る人々は、1月は例年債務不履行が増える事も念頭においておく必要がありそうだ。