ニッケイ新聞 2011年12月20日付け
FIFAクラブ・ワールドカップの決勝戦が18日に日本の横浜国際総合競技場で行われ、欧州チャンピオンのFCバルセロナ(スペイン)が南米王者のサントスFCを4—0の圧勝で下し、2年ぶり2回目の優勝を飾った。19日付伯字紙が報じた。
バルセロナは前半17分、MFシャビからのボールをメッシが決めて先制すると、24分にはシャビのシュートで2点目。前半終了間際の45分にはゴール前での怒涛の攻撃からセスクが決め3点目。後半37分にはDFアウヴェスからのパスを受けたメッシが、この日2点目となる4点目をあげ勝負を決めた。
バルセロナがあげた4得点は、前身のインターコンチネンタル・カップを含め、サッカー・クラブ世界大会決勝での50年ぶりの最多得点となったが、得点以外でも、サントスを圧倒した。
ボール占有率71%、パスはサントス188に対し736、シュート数もサントス7に対し17と一方的な展開になったうえ、サントスは頼みのネイマールにボールが渡らず、本人も2度のチャンスを生かせなかった。試合後の優秀選手発表ではMVPに輝いたメッシ、シャビに次いで3位だったネイマールだが、エスタード紙の評論家の採点では10点満点中4点と辛口(メッシは9・5点)だった。
この試合をフォーリャ紙は「横浜の虐殺」と称してサントスの惨敗ぶりを伝え、エスタード紙はバルセロナを「ドリームチーム」と呼び、強さだけでなく世界中のサッカー・ファンを魅了できるスポーツ史に残るチームであると絶賛した。
試合後、ネイマールは「バルセロナにサッカーのやり方を教えてもらった」と実力差を認めた。一方、バルセロナのグアルディオーラ監督は、ここ16回参加したサッカー大会で13度目となる優勝にも浮かれることなく、「ペレがいた60年代のサントスのような無敵のチームを目指したい」と抱負を語った。