ニッケイ新聞 2011年12月20日付け
豊田豊アトリエ・アルテ・コンパニアでは現在、08年ブラジル日本移民百周年を記念して豊田さんがレジストロ市内に作成したモニュメントの塗り替えなど、レフォルマを行なっている。
モニュメントは「太陽の扉」「想像の空間」「お茶の王様」「自由への道」「未来からの使者」「永遠の輝き」「愛と平和」の七つ。古いお茶の機械や精米機の部品を素材に造られたモニュメントは所々錆びており、心配する市民も少なくなかった。
豊田さんと共に長男の陽・ジアニさん、助手のクラウジオ・ミロさんとジョアン・パウロさんが修整作業に取り組む。
半年前にサンパウロ市で行われた豊田さんの作品展にレジストロのサンドラ・ケネディ市長が来場し、両者で意見を交したことが発端。11月4日にモニュメント修整の契約書がサインされた。
ケネディ市長は「安心して下さい。貴方の作品は文化財であり、歴史遺産として長くレジストロに存在するでしょう。何時も美しさを保ち、市民やこの町を訪れる人々の目にふれることでしょう」と話し、豊田さんを感激させた。
豊田さんは今回のレフォルマはナタル前に終えると前置きし「一つの町に一度に七つもの作品を造ったのはレジストロだけ。作品は私にとって子供みたいなもの。私はレジストロの町を忘れることは出来ません」と語っていた。(金子国栄さん通信)