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元審判の軍警指令官逮捕=問題続くサンゴンサロ警察

ニッケイ新聞 2011年12月21日付け

 元サッカー審判として知られるリオ・デ・ジャネイロ州サンゴンサロ市の軍警司令官が麻薬密売人からの収賄容疑で逮捕された。19日付伯字紙が報じた。
 逮捕されたのはサンゴンサロ市アルカンタラの軍警第7部隊で今年8月から司令官をつとめていたジャルマ・ベルトラミ容疑者で、戦術機動部隊(GAT)の隊員12人と共にコルージャ地区の麻薬密売人から賄賂を受け取った疑い。また、4人の密売人も同時に逮捕された。
 ニテロイ市警殺人課のアラン・ルシャード警部によると、証拠は、9月にGATがコルージャのアジト入り口で密売人マイコ・ドス・サントス・ソウザの弁護士と面会している現場をとらえたビデオと、軍警と密売者との間で交された電話の盗聴テープだという。
 盗聴によると、軍警は密売人に、密売を黙認する代わりに、司令官に毎週1万レアル、GATの隊員はひとり5千レアルの賄賂を求めており、その請求額の高さには密売人も閉口していたという。また、その他の余罪も取り調べ中だ。
 アルカンタラ軍警第7部隊では3カ月間で2人目の司令官逮捕で、ベルトラミ容疑者の前任者のクラウジオ・ルイス・デ・オリヴェイラ容疑者は、8月11日に起きたパトリシア・アシオリ判事の殺害を命令したとして逮捕されている。
 また、ベルトラミ容疑者はサッカー審判員として知られ、ブラジル・サッカー連盟で15年、2006〜08年には国際サッカー連盟(FIFA)の審判もつとめた。サッカーファンには、2005年、レシフェでのセリエBの最終戦ナウチコ対グレミオ戦で優勝のかかっていたグレミオに不利な判定を下し続け、グレミオの4選手を退場させるなどした疑惑の試合の主審をつとめたことでも知られている。