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サンパウロ市名物映画館、再審査へ=文化財入りに財団の問題も

ニッケイ新聞 2011年12月22日付け

 今年3月に惜しまれながら閉館したサンパウロ市の映画館、シネ・べラ・アルテスの重要文化財指定審査再開指令が裁判所から出た。21日付フォーリャ紙が報じた。
 シネ・ベラス・アルテスはパウリスタ大通りとコンソラソンの角に位置する1948年創業のサンパウロ市最古の映画館で、サンパウロ市の映画ファンには象徴的な場所だった。
 今回の裁判所の判決は同映画館の保存運動団体の代表者が検察局にかけあったことを考慮したもので、これにより、文化財審査団体には評価査定の再開と映画館の保存状況の管理が求められ、判決に従わない場合は1日10万レアルの罰金が科されることとなる。
 ジャイミ・マルチンス・デ・オリヴェイラ判事によると、べラス・アルテスに対する文化財審議は映画という無形文化財に対して正しい評価を行ったかが疑わしく、公正さを欠いたものだったとしている。9月に却下したサンパウロ市歴史文化環境遺産保存審議会(Conpresp)は文化財指定のための投票さえ行わずに審査を停止、11月に却下したサンパウロ州歴史文化考古学工芸遺産観光保護審議会(Condephaat)は、審査対象物件に関する専門家による研究終了前に報告者の意見も聞かずに一方的に投票を行い、審査を停止したという。なお、Condephaatのメンバー25人中9人は既に再審査を求めていた。
 一方サンパウロ市では、西部アグア・ブランカ公園沿いにある新殖民地時代の建築様式の家屋5軒が、9月からの文化財指定に向けた審査開始にもかかわらず、12日朝取り壊された。13日付エスタード紙によると、こうした古い建造物の持ち主は、文化財認定審査中も含め、文化財の維持は公的機関の認可の手間や費用がかかって大変で、壊さざるを得ない場合もあるとこぼしている。

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