ファヴェーラ=ブラジル人口の6%が居住=大都市周辺に8割以上集中=サンパウロ市でも130万人
ニッケイ新聞 2011年12月23日付け
ファヴェーラで生活を送る人が、ブラジル人口全体の6%に上ることが明らかとなった。22日付伯字紙が報じている。
2010年の国勢調査によると、ファヴェーラやそれに類する不法住宅に居住している人の数は1140万人で、フォーリャ紙によると、この数はギリシャの総人口とほぼ同じ数。1991年の調べでは人口の3・1%にあたる448万人、2000年には人口の3・9%にあたる653万人だった。
2010年は調査方法が改善されたため、過去のデータとの単純比較は出来ないが、リオ連邦大学のクラウジオ・エグレル教授は「大都市周辺でファヴェーラ居住者が急増していることは既に気づいていた」との見解を示している。
ブラジル全体では323の市に6329の不法かつ整備不備の集落があり、そのうちの88・2%が大都市その周辺の人口が総計100万を超える地域に集中している。人口4万人超のファヴェーラは10カ所あり、最大規模のリオデジャネイロのロッシーニャには、7万人前後の居住者がいるとされる。
不法住宅集落の居住者の割合を州都圏別に見ると、1位のベレン圏は人口210万人に対し110万人で、全体の半数以上の53・9%にのぼっている。パラフィタスと呼ばれる川の上に立てた仮設住宅が目立つベレン周辺では、下水道設備が行き届かないことから、便は川に垂れ流し、電力供給も不法手段で行われているという。また、ベレンを州都とするパラー州も、州別で見た場合の1位(17%)であるが、ベレンから11キロ離れたマリトゥバでは人口の77%が不法住宅に住んでいるという。
また、サンパウロ市では人口の11%にあたる130万人が不法住宅居住者で、国内8位となる4万3千人が住むサンパウロ市南部のパライゾポリスなど、市周辺部に集中。大サンパウロ市圏でのファヴェーラ住民は216万人に及ぶ。また、州全体ではサントス海岸部にファヴェーラが多く、クバトンでは41・5%がファヴェーラで生活しているという。
ブラジル地理統計院(IBGE)元院長のセルジオ・ベッセルマン氏は、こうした傾向は「数十年のあいだ、かつてない勢いで都会化に専心したあまり、住宅政策をないがしろにしてきた結果だ」と語っている。
地域別ファヴェーラ人口比率は、南東伯49・8%、北東伯28・7%、北伯14・4%、南伯5・3%、中西伯1・8%となっている。