2012年度予算土壇場で成立=休会の10分前に承認=公務員給調整など盛込まず=今後も交渉継続を前提に
ニッケイ新聞 2011年12月24日付け
国会休会間際の22日夜、公務員給与や年金額の調整などを含まないまま、2012年度予算案が承認されたと23日付伯字紙が報じた。最後までもめた年金調整については、ジウマ大統領の文書送付と今後の交渉継続を条件に承認にこぎつけたようだ。
2012年度予算成立は、国会が休会となる23日まであと10分の23時50分。国際的な経済危機下、公務員給や年金額の調整は期待を裏切る形のまま、総額2兆2250億レアルの予算案が承認された。
予算案承認の時間からもわかるように、ジウマ政権初の予算交渉は、最後まで粘る労組代表のパウリーニョことパウロ・ペレイラ・ダ・シウヴァ下議を振り切った政府側勝利で終った。
先週からマニフェストを繰返す司法関係者や公務員に対し、現在のブラジルは公務員給与の引上げなどを行う状況にはないとの大統領発言があった事もあり、22日の国会周辺には予算に調整を盛込むよう求める公務員や年金生活者らの姿も多く、上下両院合同の予算審議委員会は会合の場を移す必要にかられた。
最終的には給与や年金の調整に要する金額の見直しをせぬまま承認された予算案だが、公的負債の返済などに充てる6550億レアルを差し引いた実質支出額が1兆5720億レアルだった政府原案は、300億レアル上乗せされ、実質支出1兆6020億レアルで予算成立。上乗せ分は、サンパウロ州の環状道路ロドアネルへの1億7千万レアル始め、セアラ、ミナス、パライバ各州からの要求分5千万レアルなどが含まれ、会計検査院が差し止めた27の事業中22の事業経費も予算に組み込まれたという。
国民にも関心が高い最低賃金は現行の545レアルから625レアルに引上げられるとの見方が一般的だったが、予算案では、政府の経済スタッフが出した622・73レアルが保持された。
ジウマ大統領が早ければ一両日中に文書で回答し、1月以降交渉を続ける事を条件に承認された年金は、調整額算出用の消費者物価指数(INPC)を6・3%に設定したもの。最低賃金額受給者を除く年金生活者への支給額は、11・4%調整要求を盛込まないまま見切り発車となった。
56%の調整を要求した裁判官らの給与も無調整のままでの予算成立は大統領の意向を強く反映したものだが、経済危機に直面という困難な状況下で国家予算を棚上げしたままの休会や、自治体への支援額未定のまま選挙年が幕開けする事を嫌う雰囲気が、土壇場での予算成立に繋がった。
経済活性化計画(PAC)予算が4億レアル削られ424億7千レアルとなるなど、全てが政府の思惑通りとはいえないまでも、政府経費自由枠(DRU)の2015年までの延長に続く政府側勝利で、ジウマ政権初年の国会審議は終了した。