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第2位=高拓生80周年=戦中の迫害を州政府が謝罪

ニッケイ新聞 2011年12月27日付け

 ジュート栽培をアマゾンの一大産業に育て上げた日本高等拓殖学校卒業生(高拓生)の入植から80年を迎えた。
 第2次大戦中、連邦政府が日本移民の農場や資産を強制接収し、一部の入植者が迫害を受けたことに対し、マナウス市の州議会は10月25日、正式な謝罪を行なった。
 生存する高拓生は3人のみ。二世が中心となって高拓会をつくり、80周年に向けた記念誌制作など多くの事業を進め、州政府に謝罪および、高拓生の歴史的意義を認めることを要求していた。
 同日は「絆の日」と制定され、高拓生の貢献および歴史を同州の公立学校で教えることも義務付けられた。
 生存する3人のうちの一人、7回生の東海林善之進さん(97、宮城)=マナウス在住=は議会のあいさつで「皆苦労したけど、それが報われました。子孫がよくがんばってくれたおかげ」と誇らしげに語った。