サンパウロ州=年末年始の交通事故減少=ハイテク化した取締り成功=国としての対策にも寄与?
ニッケイ新聞 2012年1月4日付け
2011〜12年の年末年始にかけてのサンパウロ州における交通事故件数が、10〜11年の同時期と比べて大幅に減少したことがわかった。3日付エスタード紙が報じている。
サンパウロ州道路警察が2日に発表したところによると、11年12月29日から元旦に、サンパウロ州道2万2千キロで起きた交通事故件数は934件で、これは前年度の1109件を約16%下回る。また負傷者の数は前年度の673人から528人と22・5%減少している。死者の数も24人と、昨年度の40人から40%減となっている。
今回のこの好結果は、12月15日付本紙でも報じた、サンパウロ州での交通違反取締り強化の成果だと見られている。サンパウロ州道路警察はこの夏、サンパウロ市から州道への全ての出口に呼気中のアルコール検出器を配置したのをはじめ、スピード違反取締り用の固定レーダーや、交通違反者の前科や車の登録状況を確認するためのタブレット型のコンピューターを設置するなど、取締りのハイテク化を図っていたが、その結果、飲酒運転者38人の検挙、168人の運転免許没収、約2千件の交通違反による書類提出を行わせるなどの効果があった。
今回のサンパウロ州による交通違反取締り強化は、ブラジルが抱えつづける交通事故の問題解消の糸口としたいところだ。12月26日付フォーリャ紙によると、現在、ブラジルにおける交通事故による死者は、インド、中国、米国、露国につぐ世界第5位。さらに国道10億キロあたりの交通事故による死者数は、他の先進国の平均4〜9人に対し、ブラジルは55・9人と圧倒的に高い数値となっている。
またブラジルは、2011年から20年にかけての10年間で、交通事故による死者の数を半減させる署名を国連との間で交している。ブラジルでは2004年以来、年平均7%の割合で死者数が増え、10年にはこの15年間で最高の4万人を記録している。ただ、スペインのように、国家計画により、交通事故による死者が7年で57%減った例もあることから、効果的な対策が急がれている。