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アフリカで存在感強める=攻勢強めるブラジル企業勢

ニッケイ新聞 2012年1月4日付け

 中国勢に押され気味だったアフリカでの影響力を強めるべく、ブラジル企業の攻勢が強まっている。この動きが特に顕著なのは、石油および鉱物資源に関してで、同地域ではヴァーレ社だけでも77億ドルもの計画が進められていると3日付けエスタード紙などが報じている。
 11年のブラジルとアフリカとの交易総額は前年比23・5%増しで、250億ドルを超える勢いとなっている。通商産業省のタチアナ・プラゼーレス通商局長は、「アフリカへの輸出増は貿易全体のけん引役となっている」と強調する。主な品目は、サトウキビ原料の砂糖、鉄鉱石、トウモロコシ、牛精肉などだ。
 ヴァーレ社以外では、ペトロブラス、オベブレヒト、カマルゴ・コレアなどが進出最大手だ。「カマルゴはアンゴラにセメント工場を持っており、さらに拡張予定だ」と進出支援コンサルタント会社のジョゼ・メンデス社長はコメントする。
 ペトロブラスは2003〜10年の間にアフリカで40億ドルを投じてきたが、昨年から15年まででさらに24億ドルを西海岸諸国に投資する計画になっている。ブラジルとアフリカ西海岸部は地理的、気候的に類似しており、ブラジル勢にとっては従来の経験が活かしやすい環境となっているメリットがあるという。