ニッケイ新聞 2012年1月5日付け
チリ南部のトーレス・デル・パイネ国立公園で12月27日に大規模な山火事が発生し、2日までに1万2795ヘクタールを消失と3日付G1サイトが報じた。
31日は風が弱まって湿度も上がったため、消火活動が行い易くなったが、3日は風が強まり、火の手が勢いを増した。
チリ政府は兵士や消防隊員、森林レンジャーら300人、消火飛行機4機と消火ヘリ1機を投入して消火にあたっているが、鎮火にはまだ数日を要する見込みだ。
また、火災は同公園のみではなく、全国20カ所を超える火災による森林消失は、総計400平方キロ以上。サンチアゴから南約500キロのビオビオ地方では2日、自宅からの立ち退きを拒否した高齢の婦人が焼死する事態も起きている。
このような状況は単独では解決不能で、チリ政府はアルゼンチンやオーストラリア、米国にも連絡をとり、協力を要請。ブラジルには大量の水が運べる飛行機の派遣を求めているという。