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セアラー州=軍警の次は市警がスト=パニック状態はいつ解消?

ニッケイ新聞 2012年1月6日付け

 州民を混乱に陥れた軍警によるストが終わったばかりのセアラー州で、今度は市警がストに突入したと、5日付伯字紙が報じている。
 軍警と消防のストは12月29日に始まり、軍警たちはタイヤの空気やバッテリーを抜いた車をフォルタレーザ市の軍警本部前に並べて封鎖するなどの行動をとった。5日に及ぶストの結果、軍警は全州でも低い方だった1606・01レアルの初任給をサンパウロ州より高い2634レアルまで引き上げ、就労時間を週46時間から40時間に減らすことなどに成功した。
 軍警のストは4日未明に終結したが、このストに刺激され、今度は市警が4日からストに突入した。市警たちは、2125・14レアルの初任給を4700レアルに引き上げ、就労時間を1日8時間から6時間に減らすことを要求し、本部への侵入を企てたが、中には入れず、キャンプを張って抵抗を試みている。
 これにより、市警察署は上層部のみが残ることとなった。市警は外勤の軍警を内勤に充てたりしているが、記録係もストに入っており、暴力事件など、インターネットで処理できない事件が起きた場合、調書が作れない可能性がある。また、通常業務に戻った軍警も、4日朝は車の撤去作業に追われ、巡回車がほとんどなかったという。
 軍警のスト中、州民はパニック状態に陥っていた。スト中は陸軍からの補充も行われたが、商店や託児所、学校、登記所などが犯罪発生を恐れて休業、地方裁判所も早めに休廷するなどの事態が起きた。また、夏の観光地でもあるフォルタレーザ市のホテルは、キャンセル客の対応にも追われた。市警のストは軍警の復旧作業の合間に始まったことから、州民の不安継続も懸念される。

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