「支出の全ては大統領も承知」=統合相が正当性を主張=今年の予算もペ州を優先=世界規模災害のリオは3位
ニッケイ新聞 2012年1月7日付け
【既報関連】ジウマ大統領が4日、国家統合省管轄の防災対策費払出し承認権をグレイシー・ホフマン官房長官に委譲した事で、フェルナンド・ベゼーラ・コエーリョ統合相所属のブラジル社会党(PSB)が反発。政府内には連立政権内の亀裂を避けようとする動きも出ている。
統合省管轄の防災対策費は、自治省と共に管理する自然災害関連予算の一部で、2011年の場合、27億5千万レアルの予算中5億470万レアルがそれに当たる。
この5億470万レアルの内、使われずに残ったのは46・6%の2億4760万レアル。5日付フォーリャ紙によれば、州や市に支出された防災対策費1億2290万レアルの27・3%がペルナンブコ州、24・4%がバイア州に振り向けられたという。
この金額には2010年の事業経費も含まれており、純粋に11年分事業費として払われた2898万レアルを見ると、9割の2551万レアルが統合相出身のペ州に払い出された事は3日付エスタード紙が報じた。
この報道を重く見たジウマ大統領が官房長官に防災対策費の払出し管理を託した事は、4日付G1サイトなどが報じていたが、ペ州への身びいきとの報道には、PSB党首で同州知事のエドゥアルド・カンポス氏が、大統領が約束、承認したものと猛反発した。
統合省は、12月4日付エスタード紙が工事停滞と報じたサンフランシスコ川の疎水工事の統括責任者でもあり、29、30日付同紙によれば、破損修復費なども含めれば再入札が必要なほど経費が膨張している。
このように同省絡みの問題が連続浮上しては、1月に行われる内閣再編成で同省ポストを失う事を懸念する動きが起きても不思議ではない。
統合相は4日夜、官房長官とも会談。州知事の発言に畳み掛け、「支出の全てはジウマ大統領も承知していた」とし、ペ州には八つの事業計画があり、それに向けた経費を支出したと予算配分の正当性を主張した。
ところが、統合相が支出承認のよりどころとした大統領の暫定令は、リオ州の水害と北東伯の干害向けの資金供出を定めたもの。10年の北東伯の水害を理由とした事業には言及しておらず、ペ州向けの資金供出は同州知事が大統領に事業計画を提出した当日、官報に掲載されたとの指摘は5日付エスタード紙だ。
12月にも今年のサンフランシスコ川疎水工事費の一部をペ州のダム工事費に回そうとしたが、北東伯選出議員の反対で断念との報道は6日付同紙だが、今年度の防災対策費もペ州が1位で、昨年1月に900人の死者が出たリオ州への支出は3位。グローボ局解説者も5日、自身や自州、政党の関心優先の予算配分と糾弾したが、官房長官は5日、自治省分も加えれば、ペ州への支出は突出しておらず、防災対策費は引き続き統合省が管理すると発表している。