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他人のポイント悪用など=マイレージに苦情が殺到

ニッケイ新聞 2012年1月18日付け

 航空便利用者の激増に伴い、ブラジルでもマイレージの利用者が飛躍的に増えているが、その一方、苦情も殺到しているという。17日付エスタード紙が報じている。
 ブラジルの航空各社が運営するマイレージサービスは、いずれもこの数年大きな伸びを見せている。1993年に同サービスをはじめたTAM社は2009年からムルチプルスが運営を担当しているが、2011年第3四半期のマイレージポイントは1250万で、前年同期比172%の伸びを記録。また、Gol社のマイレージプログラム、スマイルズも、11年第2四半期から第3四半期に収益が17%伸びた。国内線専門のAzul社が2009年にはじめたトゥード・アズルも11年は前年比42%の収益の伸びを記録した。
 だが、マイレージ利用急増で、利用者からの苦情も殺到している。ブラジル消費者保護協会(PROTESTE)によると、マイル登録の遅さやポイント利用時の座席確保の難しさ、何者かにポイントが悪用される「ポイント泥棒」など、昨年の苦情の数は前年比5%増しであったという。
 ポイント泥棒の問題は特に深刻で、ある医師は昨年9月に自分のポイントが他人の国内周遊券購入に使われ、その後も、登録データや暗証番号変更にもかかわらず、4枚の航空券購入に利用されたという。
 TAM社によると、ポイントの管理は顧客の責任で、登録者の情報管理は厳重に行っているというが、PROTESTEのチアゴ・アゼヴェド弁護士は「ポイント管理は利用者の責任でも、運営者の問題で登録者がサービスを利用できないのは問題で、コンピューター作業の遅れなどもってのほか」と語っている。

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