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サンパウロ市の主婦謎の死遂げる=眼球はなく皮膚剥ぎ取られ

ニッケイ新聞 2012年1月19日付け

 大サンパウロ市圏マイリポランのサンタイネス道で14日未明、サンパウロ市北部に住む54歳の主婦の変死体が発見され捜査中と15〜17日付ブラジルメディアが伝えている。
 13日夜、薬を飲んで横になった夫には何も知らせず、鞄も携帯電話も持たないまま台所の扉から1人で出かけた様子は防犯カメラに記録されており、17日に事情聴取に応じた夫は通常ではありえない行動だという。
 映像上は平静な様子の主婦は、車に残っていたアルミ製コップとプラスチック容器を入れたとみられる紫の袋だけ持って出かけたが、発見された遺体は眼球が抜かれ、顔の皮膚も剥ぎ取られるという無残な有様だった。
 鑑識によると、自宅から10数キロ離れたマクンバの石と呼ばれる岩の側で見つかった主婦の首には深い切り傷があり、コップなどに残っていた粉の成分を分析中だ。
 カトリック信者だという主婦の遺体の脇には儀式などにも使うエスカプラリオと呼ばれる聖具が落ちていたが、眼鏡は発見されていない。16日には主婦が乗った車を14日0時45分頃目撃との匿名通報があったが、目撃者も同乗者の有無は分からないという。
 遺体の様相から復讐か黒魔術を使う人物による犯行と見た警察は、主婦の携帯電話やコンピューターの通信記録解析と共に、関係者の供述を求めているが、前代未聞の殺人事件に、担当警部も戸惑いの色を隠せない。