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商工開発相がア国を批判=保護主義はそっちと反論も

ニッケイ新聞 2012年1月21日付け

 アルゼンチン政府が2月から全ての輸入品について事前の許可申請を義務付けた事で、フェルナンド・ピメンテル商工開発相が「アルゼンチンは恒常的な障壁」と発言し物議をかもしている。
 20日付伯字紙によれば、ニューヨークを訪問中の商工開発相がア国のやり方に対するコメントを発表したのは17日。
 これに対し、アルゼンチンの工業相が、「ブラジルとアルゼンチンの間の貿易は常にブラジル側が黒字であり、ピメンタル氏の発言は実情にあわない」とし、保護貿易主義なのはブラジルだと語気も荒く反発している。
 ア国工業相が上げたのは、ブラジルとアルゼンチンの貿易実績で、20日付フォーリャ紙によれば、2011年のブラジルからの輸出は227億ドル、輸入は169億ドルで、差は58億ドル。07年以降で見ても、09年の15億ドルが最低で、あとの年は40億ドル以上の黒字を計上している。
 メルコスル内での経済の雄として、実績を争う両国だが、ア国の輸入許可導入に対し、ブラジル内では工業界などから報復処置を求める声も上がり始めている。