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端境期なのにより安く=アルコール価格に異変

ニッケイ新聞 2012年1月24日付け

 燃料用アルコール(加水エタノール)の消費が予想を下回っていたサンパウロ州で、端境期なのにガソリンよりアルコールの方が安くつくという異変が起きている。
 21日付フォーリャ紙などによると、アルコール価格は、収穫期の昨年9月に値上がりし、端境期の1月に値下がりするという、例年とは逆の現象が起きている。アルコール価格がガソリンの70%以下になればアルコールの方が得になるというフレックス車にとって、69・8%の今はアルコールの方が割安。
 それでも、サンパウロ市のガソリンスタンドでの加水アルコールの店頭価格は11月後半より4%下がった程度で、製油所からの出口価格の10%に比べ、下げ幅が小さい。
 2011/12農年のサトウキビ収穫期は、アルコール生産量が落ちたのを受けて価格が引上げられたため、1月のアルコール消費は例年の約半分の7億リットルに落ち込んでいる。このまま消費が低迷すれば在庫のだぶつきが数カ月続くと見通した異例の値下げだけに、いつも通りガソリンを注文してしまうフレックス車も多いという。