ニッケイ新聞 2012年1月24日付け
ブラジル岩手県人会(千田曠曉会長)は、定期総会を22日、サンパウロ市の同会館で行った。一次召集の午前9時半には会員が集まらず、10時45分から開始。総会には25人が出席した。
千田会長は冒頭の挨拶で昨年3月に母県を襲った東日本大震災を振り返りつつ、義捐金活動などに協力した会員に感謝の意を述べた。
同会の昨年度の収入は約9万レアル、支出は約8万8500レだった。母県からの補助金は震災の影響でなかったため、50周年記念式典の余剰金1万ドルを補填。会館貸出しを積極的に行うなどして黒字となった。
今年度予算は10万レを計上。5月に開催する「わんこそば大会」では、岩手日報社の協力による震災復興写真展を計画。また、昨年12月に催した餅つき大会を発展させ、9月に「餅祭り」を行う予定だ。
11年度事業・収支報告、12年度事業計画・予算案ともに拍手で承認された。
役員からは、県人会基金の創設が提案された。イベントの収益を積み立てて、会員旅行の費用などに充てるというもので「特に若い人達はいつも手伝ってもらっている。会員に還元したい」と千田会長は理由を述べた。
反対意見はなかったが、会員からは「意見がまだ出切っていない。慎重に決めるべき」との声もあり、創設時期や規模については今後話し合われる。
総会後の新年会には約50人が訪れ、太鼓の演奏やビンゴを楽しみながら、会員が持ち寄った料理を囲み談笑した。