ニッケイ新聞 2012年2月3日付け
バスの料金の値上げやや運行サービスの悪さにについて国民の間で不満が見受けられている。
1月20日付のG1サイトによると、11年12月以降、バス料金の値上げが行われた州都は、ピアウイ州テレジナ(10・5%)を筆頭に、リオデジャネイロ(10%)、ベロ・オリゾンテ(8%)、クイアバ(8%)、ヴィトーリア(6・8%)、ジョアン・ペッソーア(4・7%)となっている。
また、パルマスは3月に13・6%値上げを行い、レシフェやマカパー、フロリアノポリスも今年前半までの値上げに向け動いている。
この動きを受け、テレジナとヴィトーリアでは強固な反対運動が起こった。テレジナでは値上げ以降、2週間以上に渡り学生達がデモを行った。値上げ反対とバスの乗り継ぎ利用が徹底していないことを理由としたデモでは、少なくとも17人が逮捕された。
また、ヴィトーリアでは1月19日に約50人の学生デモ。テルセイラ・ポンテでは両方向の車線が封鎖され、大渋滞が発生した。
応用経済研究院(Ipea)によると、10万人規模の市で41%、10万人以上の都市では48%がバスについて「不満」と答えており、「満足」との回答は30%に過ぎなかった。
同様の結果はサンパウロ市でも明らかとなっている。全国大衆輸送業者会(ANTP)が1月31日に発表した調査でのサンパウロ市のバスへの満足度は40%で、地下鉄の74%やCPTMの48%など、他の交通機関よりも低い数値を記録した。前年度の調査と比べても評価が19%ポイント落ちている。なお、サンパウロ市のバス料金は、11年1月に2・7レアルからブラジルで最も高い3レアルへ改正された後、値上げは行われていない。公共交通機関への不満としては「渋滞」や「乗客のマナー違反」などがあげられている。