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ネグロモンテ自治相辞任=汚職関与は最後まで否定=後任リベイロ氏にも疑惑

ニッケイ新聞 2012年2月4日付け

 昨年来、様々な疑惑が取りざたされてきたマリオ・ネグロモンテ自治相が辞任し、後任にアギナルド・リベイロ氏が就任することになった。3日付伯字紙が報じている。
 エスタード紙は11年11月、ネグロモンテ自治相がクイアバでのワールドカップ関連工事で7億レアルの経費増を招く変更を認めたことや、ロビー活動をする人物を交え、事業に関心のある企業家と疑惑の会談を持ったことを報道していた。
 また、妻のヴィウマ氏が市長をつとめるバイーア州グローリア市に有利な取り計らいを行ったこと、バイーアのボーデ祭の後援者獲得に職権を濫用したこと、所属する進歩党(PP)議員から支援を取り付けるべく3万レアルを贈呈したなどの疑惑を持たれていた。
 そして、自治省の秘書室長がロビイストと会っていたと告発されて辞任に追いやられた1月25日、相次ぐ疑惑からジウマ大統領はPPのフランシスコ・ドルネレス党首にネグロモンテ氏解任の意向を伝えていた。
 11年1月に発足したジウマ政権での汚職疑惑で辞任した大臣は7人目となるが、ネグロモンテ氏は2日に発表した書面の中で、降りかかっている疑惑は全て自分には係わりがなく、潔白であるとして汚職を否定している。同氏はエスタード紙の取材に対し、「PP内の人間関係のもめごとに巻き込まれ、問題を自分のせいにされた」と語っている。また辞任後は、下院議員として任期を全うするという。
 また、ネグロモンテ氏の後任は同じくPPから選出されることとなり、ドルネレス党首の選択により、アギナルド・リベイロ氏(42)が指名されることとなった。リベイロ氏はパライバ州選出の下院議員で、PP内ではネグロモンテ氏のグループと敵対関係にある人物として知られていたが、大統領府での受けが良く、ドルネレス氏も信頼を寄せていた。
 だが、リベイロ氏にも早くも疑惑がささやかれている。3日付エスタード紙は、同氏が、姉妹のダニエラ氏が市長選に立候補予定のパライバ州カンピーナ・グランデ市での事業として80万レアルの議案を提出して認められたことを報道している。また同氏が11年5月、当時のネグロモンテ自治相に、同氏の母が市長をつとめ、下院議員選挙で最大の得票率を上げたパライバ州ピラール市への「ミーニャ・ヴィーダ、ミーニャ・カーザ」増強を求める書類を提出したことは2日付エスタード紙が報道した。