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ホンダ=サンパウロ州に物流センター建設=震災の影響からは脱却か

ニッケイ新聞 2012年2月16日付け

 11年3月の東日本大震災の影響で部品調達などの問題が生じ、ブラジルでの販売実績が26・5%も落ちたホンダが、サンパウロ州パウリニアに1億9千万レを投じて物流センターを建設と14日付フォーリャ紙が報じた。
 ホンダの子会社、ホンダ・ロジスティックスによれば、車やバイクの部品出荷と物流のための施設は50万平米。隣のスマレー市にあるホンダの工場では、Civic、City、Fitの3車種を製造しており、これ以上の活動拡大は困難と見られている。
 東日本大震災後の物流と部品供給の問題は深刻で、昨年5月に400人の従業員解雇に至っただけに、新物流センターの建設は、安定した部品や製品の供給、10年先まで見越した戦略立案のための鍵の一つだ。
 パウリニア市は工場用地を提供し、土地家屋税なども10年間減免という優遇処置を約束する代わり、二つの保育所建設や雇用創出などを要求。物流センターは拡張される可能性もあるが、現時点では391人の雇用創出が予定されている。
 ホンダは先週、生産規模は震災前の水準に戻っており、集団休暇中だった従業員も復帰と発表。今後の生産量は日産510台まで高めるという。