ホーム | 日系社会ニュース | 全日空の直行便が就航か=今年5月までに正式決定=来年3月には運行開始へ=坂本ブラジルANA代表「実現の可能性大」

全日空の直行便が就航か=今年5月までに正式決定=来年3月には運行開始へ=坂本ブラジルANA代表「実現の可能性大」

ニッケイ新聞 2012年2月16日付け

 日本の翼が再びブラジルに——。全日本空輸株式会社(ANA、以下全日空)が、昨年10月から日本—ブラジル直行便の就航を検討している。ブラジル全日空の坂本エドゥアルド代表は「5月までにはっきりする。実現の可能性は高い」と本紙の取材に答えた。正式決定すれば、来年3月には運航を開始する見込みだという。コロニアが反対運動まで行なったJAL直行便の撤退から、約1年半。W杯、五輪を控え、日伯両国の交流に拍車がかかることが期待されそうだ。

 「ブラジルは将来性のある市場。現在も日本企業などが調査のため多く訪れており、2国を繋ぐ足がなければ。いずれは乗り込むべき国だった」(坂本代表)。
 全日空は2002年からヴァリグ・ブラジル航空と共同運航していたが、06年に廃止。現在は、TAMブラジル航空とヨーロッパ経由で共同運航している。
 坂本代表によれば、主な問題は機体不足。日伯直行便には他路線で就航中のボーイング777が採用される予定だが、それを置き換えるための新機種ボーイング787の開発・輸送が大幅に遅れているからだという。
 「この遅れがなければもっと早くに検討されていたはず」と説明する。
 週の便数や経由地などは、経由国や空港との交渉も必要とあってまだ検討段階にも入っていないようだ。
 旅行会社「アルファインテル南米交流」の中村アデマールさんは「JALの直行便がなくなって乗り換えが面倒。日本の上質なサービスはブラジル人客の間でも評判。それで直行便となれば客はすぐに飛びつくだろう」と話している。