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サンパウロ市市長選=PTが対セーラ戦描き始める=カサビも元知事支援表明=高い拒絶率克服と予備選は=他市でのPSDの方針不変

ニッケイ新聞 2012年2月21日付け

 ジョゼ・セーラ元サンパウロ州知事がサンパウロ市市長選への出馬の可能性が出てきた事で、労働者党(PT)がハダジ対セーラの構図を念頭に選挙対策を立て始めたが、サンパウロ州内でのPTと民主社会党(PSD)の共闘体制をとの案は不変なようだ。

 PT創立32周年の記念式典にPSD党首のカサビサンパウロ市長が出席し、急速に高まったかに見えたPTとPSDの同盟がサンパウロ市に関しては見送りとなる可能性が高まった。
 ルーラ前大統領らの働きかけでPTとPSDが今年の選挙戦から共闘体制をとる動きが2月に表面化したのは、セーラ擁立でPSDとの同盟維持を願う民主社会党(PSDB)が、国政へとの同氏の思いを翻せず、1月中にカサビ氏に返答をしなかったため。
 10年の大統領選で負けて以来、何としてももう一度大統領選にと願うセーラ氏にとり、今年のサンパウロ市長選出馬は、14年の大統領選を放棄する事に他ならない。
 セーラ氏は市長選不出馬を表明していたが、翻意を図ったのはジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事だ。セーラ氏出馬でなければPSDの副に甘んじなければならないという状況下、知事直属の局長3人と下議1人の4人で予備選を行い、市長候補を絞り込む事にしたのも同知事だけに、セーラ氏出馬なら予備選も停止との発言には、予備選候補らが反発していた。
 一方、セーラ氏は知名度も高いが拒絶度も高いのが難点。PSDがPTと同盟を結べば、カサビ氏を表舞台に引き出したセーラ氏にはある意味の敗北と説かれれば、市長選出馬もやむなしの状況だが、市長選で当選すれば2年足らずで退任する訳にはいかず、落選しても14年の大統領選は危うくなるのが実情だ。
 また、08年のサンパウロ市長選でアウキミン氏が敗れたのは、セーラ派がカサビ氏を支援し、PSDBが二分したため。同じ轍を踏まぬため、アウキミン派の協力を確約したいセーラ氏は今、サンパウロ市と党内の状況を分析中だ。
 これを受け、カサビ氏はPTにセーラ氏出馬なら同氏支援と再通告し、17日も(セーラ出馬なら)独自の市長候補は擁立せずと発言。PTのハダジ氏もセーラ氏出馬なら論が張り易くなると、戦略を巡らせ始めた。
 一方、セーラ氏の動きに気をもむのはPSDBの予備選に臨む4候補。3月4日の予備選日程は不動だが、セーラ氏出馬なら、予備選の勝者に降りるよう声がかかるのは明白。予備選で投票する党員の意向も含め、アウキミン知事の交渉力が問われるところだ。
 なお、サンパウロ市以外では、サンベルナルド・ド・カンポでルイス・マリーニョPT市長再選にPSDが協力する他、サントアンドレ、グアルーリョスでPT候補をPSDが支援、リベイロン・プレットではPSD候補をPTが支援する予定だ。

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