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「沖縄でサンバ広めたい」=初の日本人姉妹パシスタ=宮城佳代子、弥生さん

ニッケイ新聞 2012年2月21日付け

 「夢が叶った」——。サンパウロのカーニバル2日目、『アギア・デ・オウロ』のパレードに出場するため、沖縄から来伯した宮城佳代子さん(32)、弥生さん(30)姉妹は感動を露わにした。アーラ・ダス・パシスタに出場した日本人の中で姉妹一緒は初めて。
 姉妹は、幼い頃からバレエを習い、ジャズやヒップホップなど様々なジャンルのダンスに親しんできた。沖縄のサッカーチームFC琉球のチアダンスチームに所属したことも。
 「サンバを始めたのは、ダイエットがきっかけでした」と佳代子さんは笑う。
 本格的に練習を開始したのは09年。サンバチーム『アンダギーニャ』を同時に結成した。「サンバのステップは激しいけど、上半身は優雅な動き。バレエの経験が役に立ちました」
 一昨年、知人の紹介でアギアのサンバ合宿に参加、「生で見る本場のサンバはすごい迫力」。心を打たれ、自然に涙が流れた。
 帰国後、カーニバルに出たいとの気持ちは止まず、昨年5月に自分たちのダンス映像をアギアの代表とサンバ協会へ送った。
 姉妹であることやオリエンタルな雰囲気が受け、出場が決定。その後は、インターネット動画で練習を続けた。
 来伯後、全体練習に合流できたのは一日のみ。佳代子さんは「言葉は分からない。それでもステップを踏めば通じあえる」。
 本番では、黄色と緑色の羽がついたブラジルカラーの衣装をまとい、堂々と観客に笑顔を振りまいた。
 「多くの日系人、日本人の方が私達を見つけて手を振ってくれた」と嬉しそうに感動を話す弥生さん。
 パレード終了後も物足りないかのようにステップを踏み、満面の笑顔を見せる姉妹は「どこでも踊れ、盛り上がれるカチャーシーにそっくり。きっと誰でも楽しめるはず」。次の二人の夢は沖縄でのサンバ普及だ。