サンパウロ市カーニバル=パレード審査発表中が中断=審査員交代への不満爆発=優勝のモシダーデも憤慨
ニッケイ新聞 2012年2月23日付け
サンパウロ市カーニバルで、スペシャルグループの審査結果発表の際、判定に逆上したエスコーラのメンバーがステージに乱入し、投票用紙を強奪して破ったのをきっかけに暴力さわぎが起きるという、サンパウロ市カーニバル史上、前代未聞の事件が起こった。22日付伯字紙が報じている。
21日午後5時30分頃、サンパウロ市北部アニェンビのサンボドロモでスペシャルグループのパレードの審査結果発表中、あと2人の審査員の採点発表を残した時点で、インペリオ・デ・カーザ・ヴェルデのメンバーが運営ブースに乱入し、司会者を襲って投票用紙を強奪し、破りながら逃走した。すると、これに便乗してヴァイ・ヴァイ、カミーザ・ヴェルデ・エ・ブランコ、ガヴィオンエス・ダ・フィエルの一員もステージに乱入し、トロフィーを破壊し、椅子を放り投げるなどの暴力行為を働いた。
さらに興奮したガヴィオンエスのメンバーたちが、サンボドロモ脇のマルジナル・ド・チエテに繰り出し、車の通行妨害やガソリンスタンドでの商品強奪を行ったのに加え、会場に停めてあったペロラ・ネグラの2番目と5番目の山車に放火。ペロラ・ネグラのメンバーが約15分後に到着した消防とで消火した。
この乱闘騒ぎで、最初に乱入を試みたインペリオのチアゴ・シロ・タデウ・ファリア容疑者(29)とガヴィオンエスのカウエ・サントス・フェレイラ容疑者(20)の2人が公共資産破壊の容疑で逮捕されたほか、ローザス・デ・オウロのメンバー5人がトロフィーの窃盗未遂、他に3人が暴行罪で逮捕されるなど計10人の逮捕者が出た。ファリア容疑者とフェレイラ容疑者は9年間のパレード参加禁止を言い渡された。
ファリア容疑者は「エスコーラの会長間で、審査員の途中交代があったから今年のカーニバルでは優勝者を出すのをボイコットしようという共通認識があった」と語っており、今回の暴動の背景にはパレードの直前に異例の審査員交代があったことへの不満があった。審査結果の発表も、ヴァイ・ヴァイのダルリ・シウヴァ会長がパレード運営側に抗議を行っていたことで開始が20分遅れていた。「これがリオで起こったら審査は無効だ」とインペリオのパウロ・フェレイラ副会長も不満を語っている。
なお、事件の約5時間後にサンパウロ市エスコーラ・デ・サンバ協会が会議を行った結果、事件直前の審査発表までリードしていたモシダーデ・アレグレが優勝(通算8回目)し、ペロラ・ネグラとカミーザ・ヴェルデ・エ・ブランコの降格が決まった。だがモシダーデのソランジェ・ビシャラ・レゼンデ会長は「今回の件でカーニバルとサンパウロ市のイメージが傷つき、憤慨している」と語っている。