ニッケイ新聞 2012年2月23日付け
アルゼンチンのブエノスアイレスで22日朝、オンセ駅に向かっていた客車が脱線し、少なくとも49人が死亡、600人以上がケガをするという事故が起きた。
22日付G1サイトによれば、事故が起きたのは現地時間の8時36分(ブラジリア時間で9時36分)。駅に着く直前にブレーキの故障で脱線した電車が、プラットホームに衝突した。
オンセ駅は市内でも最も利用客の多い駅のひとつで、時速26キロでプラットホームに入る直前に脱線したという。
事故車両には約800人が乗っており、大音響と共に大きな衝撃を受けた乗客の多くは骨折や打撲などを起こし、担架などで運び出された。
現場には少なくとも20台の救急車が向かい、15時41分の報道の時点での死者は49人。ケガをして入院している人も200人以上という。
事故が起きた列車は1960年代から使われていたもので、首都周辺の鉄道利用者は1日約500万人。
列車の運行は政府の補助を受けた民間企業が担当するが、最近は事故や遅れが目立っていた。最後の事故は昨年12月18日で、同市の南の端にある駅に停車中の客車に別の列車が衝突し、17人が負傷。9月13日の事故は市西部フローレスで起き、列車2台とバス1台の衝突で9人死亡、212人がケガ。同国史上でも最悪の事故の一つとされていたが、今回の事故はそれを上回った。